今回は『好きな監督がいる』という状態に憧れる方に、私なりの好きな監督を見つけるステップをお伝えしたいと思います。
今のような映画の見方をしていなかったころ、私には岩井俊二監督しか好きな監督がいませんでした。監督の名前を覚えるのが苦手で、他の作品を観たいと思うほど好きな作品があまりなかったのかもしれません。
しかし今では何人か好きな監督がいて、その監督の映画をある程度観ており、どんなところが好きなのかを少しは語れるようになりました。
好きな監督がいるということ
ステップをお伝えする前に、『好きな監督がいる素晴らしさ』について少しお話しさせてください。
同じ監督の映画を何作か観ることは、その監督が描きたい世界や伝えたいメッセージをさまざまな角度から感じ取ることにつながります。これにより、映画をより深く理解できるようになります。「なんとなく良かった」「雰囲気が好き」といった漠然とした感想よりも一歩深い考察ができるようになるのです。
また、好きな監督がいると、「この監督が好きなら、あの監督も好きかもしれない」という道標のようなものができます。これにより、好きな映画の傾向が掴みやすくなり、何から観たら良いかわからないという悩みも減ります。
好きな監督を見つけるステップ
さて、本題に戻ります。
まず初めに、過去に観て面白かった作品の監督を検索してみましょう。ここからすべてが始まります。
何人か検索したら、何作か観たことのある監督が見つかるかもしれません。そしたら、その監督の他の作品を片っ端から観てみてください。監督によっては幅広いジャンルの映画を手掛けていることがあります。それもチャンスです。「ドキュメンタリーはあまり観ないから」といった先入観を一度捨てて、とにかく観てみましょう。
観終わった後には、どんなところが好きだったか、または苦手だったかを言語化してみてください。それを何人かの監督で繰り返していきます。
複数の監督の作品を観たら、監督同士の作品を比べてみましょう。どちらがより好きか、そしてどんなところが好きなのかを言語化していきます。
3、4人の監督の作品を片っ端から観て比較すれば、自分が好きなジャンル、雰囲気、監督、国が見えてくるはずです。そしたら、その雰囲気に近いジャンルや国の作品をさらに観てみましょう。この時点で、以前よりも映画を観るのが格段に楽しくなっていることに気づくと思います。
そして、「面白かった」と感じた理由を具体的に言えるようになってくるはずです。直感で「好きだ」と感じた作品の監督を軸に、たくさんの映画を観ることで、その監督のどの部分に惹かれたのかを発見できるようになります。
その「心惹かれたポイント」を言語化し、いくつも自分の中にストックしていくこと。それこそが、映画を楽しむ上での自分の核になってくると思います。
映画祭で特定の監督の作品が特集されることがあります。そういった機会に同じ監督の作品を複数観ることで、自然と好きな監督ができることもあります。映画館での体験は、監督の作品に没入する素晴らしいチャンスです。
まだ好きな監督がいない、映画を観たいけれどどんな映画が好きなのかわからないという方は、ぜひ試してみてください。誰もが最初から好きな映画を知っているわけではありません。たくさん観て、比較し、感想を言語化する――その繰り返しが大切です。
自分はこんなふうに好きな監督や作品を発掘しているよ!という方がいたら、ぜひコメントで教えてください。
みどりさんのご丁寧な監督の探し方の記事ありがとうございました😊
僕の場合は単純ですが観てよかったと思った作品があればその作品の監督の前作を追い続けます。そうしていくと自然と好きな監督に巡り逢えると思います。
それか映画雑誌や映画本の記事を読んで好きな監督を見つけるというのがぼくの場合は多いですね。
コメントありがとうございます!私もこのような観方を実際にしていないのですが、仮に好きな監督がいない状態だったらと仮定して、今から探すとしたら?と思って考えてみました笑
私は映画祭で同じ監督の作品を観まくることで、好きな監督がみつかったような気がします。
タケノコさんは本もたくさん読まれているイメージありますね!私もこれから本も読んでみたいと思います!