【11/1.Sat】『嫌いながら愛する』ポレポレ坐にて上映

Podcast「シネマの前で論じること」の大ちゃんが監督・脚本・撮影を手掛けた自主映画作品『嫌いながら愛する』がポレポレ坐 にて上映されます!

■日時:2025年11月1日(土)18時半~(開場18時)
■場所:ポレポレ坐(ポレポレ東中野 1F) / 東京都中野区東中野4‑4‑1 (Map
■参加費:1,500円(ワンドリンク付き)
■定員:80名
■予約方法:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfAZDnFu3EduEwAbgynFyRARp4suIlrdUj5wQmvu4UwceMjVg/viewform?fbzx=4353756790183280597
(お支払いは現金のみの当日決済となります)

タイムテーブル

18時    開場 受付開始
18時30分 『嫌いながら愛する』上映
20時15分  舞台挨拶、トークイベント
21時30分  終了予定

主催:オーサムギャラクシー

監督からのメッセージ

ある映画監督が「若い世代の映画監督は、人を撮るのが巧いが、社会が撮れていない」と仰っていました。 『嫌いながら愛する』は、自分なりに「社会を撮るとは?」と考えながら作った映画です。 決まりきったルーティンは、私たちに居心地の良さを与える一方、人間性を蝕んでいくこともあるのではないでしょうか? この映画を生きる加藤がどう変わるのか変わらないのか。87分間しっかり見つめていただけると幸いです。

監督:清家大地

グッドウォッチメンズ長編第二作『嫌いながら愛する』作品紹介

あらすじ

2023年9月。27歳の会社員・加藤は、在宅でリモートワークをしている。
加藤の一日は実に規則正しい。起床、ランニング、仕事、読書、就寝。若干のトラブルに巻き込まれながらも、加藤は堅実に社会人生活を送っていた。しかし、取引先の男・与田からの食事の誘いをきっかけに、加藤の日常は少しずつ変わっていく…。

監督・脚本・撮影・編集 清家大地
主演 山西練
87分間

作品レビュー

加藤は、感情を表に出さない。けれど、カメラを通して私たちが覗いた加藤の姿からはどこか感情を感じる。 それは主に手から伝わる。ささやかな仕草ではあるものの、強烈な感情の吐露として映っている。 タイトルが示しているのは恐らく自己愛。好きになれずとも、生きている自分を放棄することはできない。むしろどうにかして生きていたい。そんなアンビバレントな感情があの空虚な生活を生んでいる。取引先の男の小説は、加藤にとって生活を変化させるきっかけになったのだろうか。コントロールされた人生から抜け出すための人生。映画はドゥルーズの反復と差異のように、それ自体の変化の過程を読み解くことが重要なのだと改めて考えた。

kawamitsu/ライター(Instagram Podcast Filmarks)


『ジャンヌ・ディエルマン』を彷彿とさせる辛抱強い観察記録。そこには、「確かに何かが起きている」と訴えかけるものがあり、我々は否応無しに作品の参加者となる。そして微かな違和感や変化を元に、その意味を考察させられる演出は、現代のなんでも丁寧に説明してくれる映画と一線を画します。さらに、徐々に増してくるなんとも言えないザワザワ感。ちょっと、ホラーを観ている気分でした。
でも、その狭間で見え隠れする周囲の人々との静かな心の通じ合いが、タイトルの意味するところなのでしょうか。
私たちの生きる世界って、実は大好きより、嫌いながら愛する相手の方が多いですよね。加藤さんの明日からの日常が、少しだけ自由になりますように。

ふじもと はるこ/映画監督(Instagram 公式サイト


ルーティン系映画といえば、『PERFECT DAYS』(2023年)、『パターソン』(2016年)、『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』(1975年)、『敵』(2025年)などが思い浮かびます。

最初は上記の作品と同じ雰囲気なのかなと思って観ていましたが、この映画の主人公・加藤は少し違いました。ルーティン映画の主人公は、器用にルーティンをこなすキャラクターが多く、ルーティン作業が心地よく感じられる作品が多いです(『ジャンヌ・ディエルマン』は少し違うかもしれませんが)。

しかし、加藤さんの毎日は少しヒヤヒヤする場面の連続。緊張感や気まずさが常に付きまといます。ここからどんな展開になるのだろうかと、少し退屈しかけたときに起きた展開が意外で面白かったです。

加藤さんの背景やプライベートを色々と想像せずにはいられず、観終わった後もあれこれと妄想してしまう映画でした。

みどり/カシミヤフィルム代表(Instagram)

【Podcast】シネマの前で論じること

監督 大ちゃんによるPodcast番組『シネマの前で論じること』です。毎回素敵な作品をわかりやすく解説してらっしゃいます。ぜひ聴いてください!

この記事を書いた人
みどり
カシミヤフィルム 代表

映画とミニシアターが好きなおばちゃんです。 好きな監督はヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュ、ジャン=リュック・ゴダールなど。ヒューマンドラマ、音楽が素敵な映画が好物です。 その他、海外旅行、喫茶店巡り、猫、音楽が好き

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です