ウィークエンド|ジャン=リュック・ゴダール

カシミヤフィルム

ウィークエンド

監督:ジャン=リュック・ゴダール 1967年

こんな人におすすめ

  • 不思議な展開の話が好き
  • ブラックユーモアが好き
  • 実験的な映画が好き

こんな話

週末に旅行に出かけた夫婦が、途中で暴力や混乱に巻き込まれ、次第に道徳や秩序が崩壊していく様子を描いた作品です。

ゴダールの映画の中では少し難解な部類に入るため、難しく感じる方もいるかもしれませんが、あまり深く考えずにその場のシーンを楽しんでみてください。映像がとても美しいので、きっと楽しめると思います!

見どころ

挑戦的な映像表現に注目

ゴダールは、長回しや唐突な暴力描写など、観客の予想を裏切る映像手法を多用しています。特に渋滞の長回しのシーンは、観ているだけでも楽しく、必見です!

ブラックユーモア満載

ゴダールらしいシニカルなユーモアが全編に散りばめられています。登場人物たちの会話や行動に込められた皮肉が、社会の矛盾を鋭く浮き彫りにしています。

カオスと狂気を楽しむ

後半になると非現実的なストーリーに展開し、カオス状態に。急展開に感じる場面も多いため、このあたりが少し難解に感じる方もいるかもしれませんが、あまり深く考えずに楽しむことをおすすめします!

感想

ウィークエンドはゴダールの映画の中で3本の指に入るくらい好きな映画です。
特に、渋滞を長回しで撮影したシーンは何度も観たくなるほど素敵なシーンです。
後半に進むにつれて、意味がわからないカオスなシーンが沢山登場するのですが、真剣なのか、ユーモアなのか、ギリギリのラインの演出なので、余計に不思議な気分になりました。
当時の社会情勢や政治的背景などを理解したうえで鑑賞するとまた違った捉え方ができるのかもしれませんが、そのような知識がなくても十分に楽しめる作品だと思いますので、ぜひ観てみてください。

この映画を観たのは、2024年「追悼 ジャン=リュック・ゴダール映画祭」でした。
『小さな兵隊』、『カラビニエ』『はなればなれに』『パッション』など9本の作品が上映され、はなればなれに以外はすべて所見だったのですべて観に行きました。
正直、ゴダールの映画は寝てしまうことも多々あるのですが…上映しているとつい、観に行っていまう魅力があるのです。

まだ映画館でゴダールを観たことがない方、ぜひチャンスがあれば観に行ってみてください。

この映画を観た映画館

情報

監督:ジャン=リュック・ゴダール
脚本:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ラウール・クタール
編集:アニエス・ギュモ
音楽:アントワーヌ・デュアメル

出演者:ミレーユ・ダルク/ジャン・ヤンヌ/ジャン=ピエール・カルフォン/バレリー・ラグランジェ/ジャン=ピエール・レオ

この記事を書いた人
ミドリ
カシミヤフィルム 代表

映画とミニシアターが好きなおばちゃんです。 好きな監督はヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュ、ジャン=リュック・ゴダールなど。ヒューマンドラマ、音楽が素敵な映画が好物です。 その他、海外旅行、喫茶店巡り、猫、音楽が好き