酒星劇場|高校生による課題研究・映画グループによる上映会のお知らせ

酒田東高校 課題研究・映画グループによる上映会のお知らせです。高校生がかつて地元にあった映画館復活に向けて上映会の活動をされているとのこと!カシミヤフィルムでも応援させていただきます!

淀川さんに「世界一の映画館」と評された映画館『グリーンハウス』

山形県酒田市の高校生グループが、映画文化の復興を目指し、映画上映会の開催に取り組んでいるそうです。かつて酒田市には『グリーンハウス』という映画館があり、革新的な上映設備と支配人・佐藤久一氏のこだわりが詰まった内装で、多くの人々に愛されていたといいます。

この映画館は、回転扉やビロード張りの椅子、熱帯魚が泳ぐ喫茶スペースなど、独自の魅力を持っており、さらに映画『太陽がいっぱい』を東京のロードショー館と同時に上映するなど、当時としては画期的な試みも行われていたそうです。その影響は大きく、映画評論家の淀川長治氏が雑誌『週刊朝日』で「おそらく世界一の映画館ですよ」と評したことをきっかけに、全国的に知られる存在になったのだとか。

しかし、1976年の酒田大火により『グリーンハウス』は焼失。閉館を余儀なくされ、その存在は次第に人々の記憶から薄れていってしまったそうです。

地元の高校生による映画館復活プロジェクト開始

かつて酒田市に存在した映画文化を再び根付かせ、市民の憩いの場となる映画館の復活を目指すプロジェクトなのだそうです。現在の高校生たちは、先輩たちが開催した映画上映会『シネマストリート』の企画に参加し、その志を引き継ぎながら活動を続けているとのこと。

ただ、映画館の建設や経営を高校生だけで行うのは難しく、まずは定期的な映画上映会を通じて「酒田に映画館が必要だ」と感じてもらう機会を増やすことを目標としているといいます。

映画館復活の先にあるもの

近年、テレビの普及や映画配信サービスの台頭により、映画離れが進み、多くの映画館が閉館を余儀なくされている現実。また、若い世代の都市部への流出が進み、地域の少子高齢化や商店街の衰退が深刻な問題になっています。

これらの課題は相互に影響し合っており、映画文化の復活を通じて地域の活性化を図ることが、こうした問題の解決にもつながると考えているそうです。

この課題に向き合う背景

このプロジェクトの発端は、中町商店街の活性化を目指した課題研究だったそうです。その過程で、世代を超えて楽しめる映画文化に着目し、かつての商店街の様子や酒田市における映画館『グリーンハウス』の存在を知ることになったとのこと。映画を通じて人と人とをつなぎ、地域に賑わいを取り戻したいという想いが、このプロジェクトの原動力になっているようです。素晴らしいですね!

酒場劇場に遊びに行こう!

上映会では、『グリーンハウス』を知る世代には懐かしさを感じてもらい、知らない世代にはその雰囲気を疑似体験してもらうことを目的としているそうで、上映後には、来場者同士が交流できるカフェスペースを設ける予定だそうです。ここでは、かつて『グリーンハウス』の喫茶店で使用されていたものと同じコーヒー豆を使ったコーヒーを提供し、映画館の歴史を伝える資料展示も行う計画なのだとか。

なお、このコーヒー豆は、酒田市内の喫茶店『ティーギャラリーサライ』や『楡の木』でも使用されているコクテール堂のものを採用する予定だと聞いています。

酒田東高校映画グループ

【世界一の映画館を、もう一度あなたに。】 酒田東高校 課題研究 映画班です。 3月に上映会を企画中!

この記事を書いた人
ミドリ
カシミヤフィルム 代表

映画とミニシアターが好きなおばちゃんです。 好きな監督はヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュ、ジャン=リュック・ゴダールなど。ヒューマンドラマ、音楽が素敵な映画が好物です。 その他、海外旅行、喫茶店巡り、猫、音楽が好き

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